2010年 04月 29日
『さまよう刃』

面倒な事を嫌い 命の重みも分からず だだっこのまま成長した少年達。
祭りの帰り路、女の子が そんな少年たちに拉致され おもちゃの様に蹂躙された挙句 殺される。
そして遺族となった父親は・・
ベストセラー作家である 東野圭吾さんの『 さまよう刃 』 です。
加害者である少年達は 少年法と言う法律の下 名前も写真も公表されず、保護され
世間が忘れた頃には 社会に戻ってこれる。
報われない被害者。愛する者を失った遺族の想いに 法律は 本当に正当に裁くことができるのか?
法治国家の基準となる法律に不備はないのか?
倫理観を持たずに育った少年達が 果たして 更生できるのか?
多くを社会に問いかける小説・・
そして この小説の中で ぎくり とした視点がありました。
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ただ無関心なだけだ。
自分達の生活さえ保障されていれば 他人の事はどうでもよかった。
少年犯罪について真剣に考えた事があるのか?問題解決のために何かをなしたか?と問われれば、何も答えられない。
自分だって この世の中を共犯者なのだ。
ただ 絵摩(←殺された女の子)は 共犯者ではない。彼女が生き続けていたら もっといい世の中を作ろうと努力したかもしれない。
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私達 大人には 世の中を よくしていく責任がある。
犯罪の問題にしてもしかり、 核の問題にしてもしかり、人任せにせず もっと 関心を持たなくては・・黙っていることは犯罪なのかもしれません。